「中学英語=基礎」という思い込み
こんにちは!
おとなの英語予備校、代表の谷口翔太です。
あなたは“中学英語”と聞くとどんな印象を受けますか?
書店に並んでいる本などを見ても、「中学英語=基礎」という考え方が一般的なようです。
しかし果たして中学英語とは基礎なんでしょうか?
ボクの答えはNOです。
もちろん、中学で習う英語には基礎的なことがかなり多く含まれていることは確かです。
be動詞と一般動詞の違いや、数えられる名詞と数えられない名詞の区別など、英語学習を進めていく上でとても大事なことが中学英語には詰まっています。
でもだからといって中学英語を基礎だと考えるのは間違いです。
ボクが「中学英語=基礎」ではないと主張するのは次の2点を考慮してのことです。
ここからは話の性質上、文法用語もいくつか出てきますが、今はあまり細かく考えずに「そういうもんなんだな~」くらいに思っていただければと思います。
1.含まれていない基礎知識
さっきも言いましたが、中学で習う英語には重要な知識がたくさん含まれていることは間違いありません。
でも、実は英文法の基礎なのに、含まれていないものもあります。
その代表例として“仮定法”や“関係副詞”などが挙げられます。
私立中学などは独自のカリキュラムを組んで、仮定法や関係副詞を学習していることもあるでしょうが、公立となるとそうもいきません。
本来、基礎として扱われるべき仮定法や関係副詞が中学英語に入ってないことによって、「中学英語=基礎」と考える人は無意識のうちにそれらは応用的なものだと思ってしまうかもしれません。
実際日常会話でも仮定法や関係副詞はよく使われます。
これらなしでは英会話の表現の幅はかなり狭くなってしまいます。
2.いきなり出てくる例外
中学英語が基礎ではない理由の2点目は、例外の存在です。
実は中学で習う英語には、基礎をすっ飛ばしていきなり例外から入るものがあります。
例えば、
助動詞can「できる」の過去形にcouldというものがあります。
あなたはcouldを見て何を考えますか?
「できる」の過去形だからcouldは「できた」という意味だと思っていませんか?
実はそれは間違いです。
助動詞はwill, can, mayなどがありますが、助動詞を過去形にしても時間は過去に戻りません。
では助動詞を過去形にするとどうなるのか?
助動詞を過去形にすると“仮定法”になるんです!
“ありえない”話をするときに使うのが助動詞の過去形です。
couldは「できればいいのにな~」というニュアンスです。
「できた」と訳すのはあくまで例外的な使い方です。
これらはほんの一部にしか過ぎませんが、「中学英語=基礎」だと考えていると英語学習が遠回りになり、余計な時間をかけ過ぎてしまうことになります。
定められたものに囚われていては本質を見抜けなくなってしまいます。
中学英語からやり直そうと思ってるなら、少しこれらのことも考えてみてください。
そして最後にもう一言。
「基礎=カンタン」ではないということもお忘れなく。
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