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2024年07月08日

その場面でwishを使うとマズイです・・・

こんにちは!

おとなの英語予備校の谷口翔太です。

 

英語で「~だといいな」とか、

「~になりますように」という表現をしたいとき、

多くの人がwishを使いがちです。

 

もちろんwishにはこのような意味がありますから、

問題ない場面もあります。

でも逆に問題がある場面もあるんです。

 

今回は、「望む」という意味を持つ

hopewishを比較しながら、

明確な使い分けを解説したいと思います。

 

 

▶ hope

hope that SVというカタチで、

SVすることを望んでいる」という意味です。

 

thatの後ろで望む内容を伝えます。

 

I hope {that} it will not rain tomorrow.

「明日雨が降らなければいいなあ」

 

that it will not rain tomorrowは望む内容ですね。

「明日雨が降らないこと」を望んでいるってことです。

 

ちなみに接続詞thatは省略が可能です。

 

カンタンですよね。

では、今度はwishの使い方を見てみましょう。

 

 

▶ wish

wishもhopeと同じように、後ろにthat SVをとれます。

thatの後ろに望む内容がきますが、hopeとは違いがあります。

例文を見てみましょう。

 

I wish {that} I were a little younger.

「もうちょっと若かったらなあ」

 

I wish {that} I could sing like Ronnie James Dio.

「ロニー・ジェイムス・ディオのように歌えたらいいなあ」

 

さあ、さっきのhopeとの違いがわかりますか?

 

実はwish that SVSV

必ず仮定法でなければなりません。

仮定法とは、“ありえないこと”です。

 

仮定法なので、動詞のカタチは

過去形になっていることにも注意。

 

I were a little youngerは、

「今よりももう少し若ければ」ということですから、

現実的に年齢が若くなることは

“ありえない”のでwishを使います。

 

I could sing like Ronnie James Dioも、

「ディオのように歌えたら」ということなので、

現実では彼のように歌を“歌えない”わけですから、

wishなんです。

 

ちなみにRonnie James Dio

さまざまな有名バンドでも活躍した

HR/HM系のシンガーです。

個人的な趣味ですみません・・・(笑)

 

さあ、hopeとの違いがわかりましたか?

 

hope that SV → 現実的にありえることを望む
wish that SV → 現実的にありえないことを望む

 

これを踏まえて、ちょっと英作文に挑戦してみましょう。

 

体調を崩している人に、

「あなたがすぐによくなることを望んでいます」

と伝えたいとき、どう言えばいいでしょうか?

 

正解は、

 

I hope {that} you will get well soon.

 

です。

 

get wellは「体調がよくなる」という意味。

 

このメッセージを伝えるときには、

wishではなく、hopeがふさわしいです。

 

なぜなら、体調がよくなることは

現実的に“ありえる”話ですし、

実際にそうなってほしいですもんね。

 

これがwishを使ってしまうと仮定法ですから、

相手の体調がよくなることは

“ありえない”ってことになっちゃいます。

お気をつけください。

 

 

▶ wish+人+モノ

wish that SVのカタチを使うときは、“ありえない”内容だとお伝えしましたが、

実はwishにはふつうに望む内容を伝えるカタチもあります。

 

こちらも英会話で非常によく使う表現なので、

最後にもうひとつだけwishの語法をご紹介しておきます。

 

I wish you good luck.

「幸運を祈っています」

 

Wish me luck.

「幸運を祈っていてください」

 

I wish you a Merry Christmas.

「楽しいクリスマスになりますように」

 

これらはすべてwish++モノのカタチをしていて、

文型では第4文型SVOOになります。

 

このカタチでは、ふつうに望む内容なので、

仮定法ではありません。

 

ちなみにhopeにはこのカタチがありません。

 

いかがでしたか?

hopeとwishには他にも表現がありますが、

今回は日常でよく使われるものだけを取り上げました。

 

 

まずは今回の表現をマスターして、

使い分けができるようにしてくださいね。

 

応援しています!

英語学習がんばってください:)