2024年10月03日

英文読解にはスラッシュリーディング!正しいやり方や効果を紹介

スラッシュリーディング
英語の長文をスムーズに読むには、スラッシュリーディングの活用がおすすめです。スラッシュリーディングの練習をすることで、長い文章や複雑な文章でもスラスラと読めるようになります。

今回は、スラッシュリーディングのやり方やコツ、効果について解説していきます。長文読解に苦手意識がある方は、ぜひ参考にしてください。

 

スラッシュリーディングとは

スラッシュリーディングとは、英語の文章を意味の一定のまとまりで区切る方法です。適切な箇所をスラッシュで区切ることで、長い文章であったとしても頭を整理しながら読み進めることができ、長文の内容を理解しやすくなる効果があります。

たとえば、以下の英文を見てみましょう。

 

Ms. Watson said that she lived in the city when she was a child.

 

初級者からすると、この英文は長く感じるかもしれませんが、英語の構文を理解した上で以下のようにスラッシュリーディングを行うことでスムーズに読む練習になります。

 

Ms. Watson said / that she lived / in the city / when she was a child. /
ワトソンさんは言った / 彼女が住んでいた / その街に / 彼女が子供だったとき /

 

つまり、「ワトソンさんは、子供のときにその街に住んでいたと言いました」という意味の文です。このように、単語、文法、構文の基礎ができたら、長文を読む練習のときにスラッシュリーディングを取り入れることで英文をリズムよく読めるようになってきます。

 

スラッシュリーディングの効果

スラッシュリーディングの効果には、以下の3つがあげられます。

 

  • 意味のかたまりを意識できるようになる
  • 英語の語順で読めるようになる
  • リスニング力が向上する

 

意味のかたまりを意識できるようになる

スラッシュリーディングは意味のかたまりで区切りながら読む練習であるため、スラッシュを入れる際に意味のかたまりを意識するようになります。もちろん、英語の基礎がある程度固まっていることが前提ではありますが、正しい箇所にスラッシュを入れながら読むことで英文を読むリズムが作られ、スムーズに処理できるようになります。

結果的に読解力の向上にも貢献してくれます。

 

英語の語順で読めるようになる

英語の読解に時間がかかる方の特徴の一つが、返り読みが多すぎるということです。英語学習においては、返り読みは良くないと言われることが多いですが、返り読み自体が悪いわけではありません。実際、ネイティブスピーカーも含め、どんなに英語できる人でもある一定レベルの帰り読みは必要になります。

ただ、あまりにもきれいな日本語の語順にこだわりすぎると、返り読みをするポイントが増えてしまい、英文を処理するのに時間がかかりすぎてしまいます。スラッシュリーディングをすることで、英語の語順で読むスキルが身につきます。

 

リスニング力が向上する

スラッシュリーディングの練習していると、リーディング力だけでなくリスニング力も向上します。

日本語と英語の語順は違いますが、スラッシュリーディングによって英語の語順に慣れてくるため、リーディングのときと同じように英文を処理するスキルが磨かれます。英語の語順がわかってくると、リスニングの際も次の型を予測しながら聴けるようになり、結果的にリスニングの理解力UPにつながります。

 

スラッシュリーディングのポイント

スラッシュリーディングでは、構文を意識しながら意味のかたまりごとに区切らなければいけません。「これが絶対正解」というものはありませんが、主に以下の5つのポイントで区切るとよいでしょう。

 

  • 接続詞
  • 関係詞
  • 疑問詞
  • 準動詞
  • 前置詞

 

接続詞

接続詞には文と文をつなぐ役割があるため、接続詞のかたまりごとにスラッシュリーディングを取り入れることで意味のかたまりが判断しやすくなり、英文を読むリズムがつかみやすくなります。

 

I turned down her invitation / because I was tired. /
「私は彼女の誘いを断りました / 疲れていたので」

Although she wanted to go out, / I wanted to stay home. /
「彼女は外出したがっていたけれど / 私は家にいたかったです」

I bought a blue shirt / after I throw away some clothes. /
「私は青いシャツを買いました / いくつかの服を捨てたあとで」

 

関係詞

関係詞には、関係代名詞や関係副詞などの種類があります。関係詞も接続詞と同じで2つの文をつなぐ役割があり、そこで区切ることで意味のかたまりを理解しやすくなります。

 

I met a girl / who has five little sisters. /
「私は女の子に出会いました / 5人の妹がいます」

We could not believe / what she told us. /
「私たちは信じることができませんでした / 彼女が私たちに言ったことを」

I want to go to the movie theater / where I can buy caramel popcorn. /
「私は映画館に行きたいです / キャラメルポップコーンが買える」

 

疑問詞

英文の途中で疑問詞が入る文を間接疑問文といい、疑問詞も文をつなぐ場合があります。そのため、疑問詞のポイントでスラッシュを入れると意味のかたまりがわかりやすくなります。

 

I wonder / who will attend the meeting. /
「私は気になっています / 誰が会議に出席するのか」

The man asked me / where the station was. /
「その男性は私に尋ねました / 駅がどこにあるかを」

Do you know / how long it takes to get to the airport? /
「あなたは知っていますか / 空港に行くのにどれくらい時間がかかるかを」

 

準動詞

準動詞というのは、不定詞、動名詞、分詞、分詞構文の総称のようなものです。動詞が「to+動詞の原形」「動詞のing形」「動詞の過去分詞」のカタチに変化することによって、動詞ではない別の品詞に変わるのが準動詞の特徴です。意味のかたまりを形成するため、スラッシュリーディングで区切るとかたまりがわかりやすくなります。

 

I bought three books / to read on the bus. /
「私は本を3冊買いました / バスで読む」(不定詞)

Getting up early / is good for your health. /
「早く起きること / 健康によい」(動名詞)

I own a car / made in Germany. /
「私は車を所有しています / ドイツで製造された」(分詞)

 

前置詞

前置詞の後ろには名詞が置かれ、「前置詞+名詞」は副詞や形容詞のかたまりを作ります。前置詞の前でスラッシュを入れると、英文の意味のかたまりがわかりやすくなります。

 

Their son lives  / in Pittsburgh. /
「彼らの息子は住んでいます / ピッツバーグに」

My mother was sitting / on the chair. /
「私の母は座っていました / 椅子に」

The next train will leave / at seven fifteen. /
「次の列車は出発します / 7時15分に」

 

まとめ

スラッシュリーディングは、英語の文を意味の一定のまとまりで区切る方法です。スラッシュリーディングの練習をすることで、読解力が向上するだけでなく、リスニング力向上にもつながります。英文の処理速度を上げるために、今回紹介した方法を参考に英語の文章を読解してみましょう。

スラッシュリーディングを適切な方法でするためには、英語の基礎力が欠かせません。英語の基礎を身につけるには、「おとなの英語予備校」にご相談ください。英語講師が直接アドバイザーを務めており、基礎から徹底した個人指導を行います。