英語のスピーキング力を高める練習法とは?レベル別の方法を紹介
旅行やビジネスシーンの商談などで、英語のスピーキング力は欠かせないスキルのひとつです。英語のスピーキングは、自分のレベルにあった方法で練習すればするほど向上させることができます。
今回は、英語のスピーキング力を高めるためのレベル別の練習方や、効果的な練習のコツについて解説していきます。
英語のスピーキング力を高めるために必要なスキル
一言でスピーキング力といっても、スピーキング力を高めるには、以下の5つのスキルが必要です。
- 土台となる単語の理解
- 基礎的な文法の理解
- 変換するスキル
- 伝わる発音とリズム
- 恥じない気持ち
土台となる単語の理解
まったく知識のない言語を話そうとしても、なにも話すことはできませんよね。英語を話す際も、英語に関する最低限の知識が必要です。そのため、最低限の単語と文法の理解はスピーキングを高めるために重要です。
ノンネイティブが英語でビジネスをする場合、8,000~10,000語の単語を覚える必要があると言われています。しかし、これはあくまで目安でしかなく、それぞれの分野によっても異なってくるでしょう。
どんな分野で英語を使うにしても、まずは4,000~5,000語の単語を覚える必要があります。中学レベル~英検2級レベルの単語をきちんと覚えるだけでもスピーキング力が高まります。
基礎的な文法の理解
英単語を知っていても、正しい文法で伝えなければ意味が伝わりにくいです。英語が話せない方は単語を並べるだけで意味を伝えることがありますが、それでは正しいスピーキングといえません。
英語は単語の配置を重要視する言語です。英文法とは、この配置のルールと言っても過言ではありません。それほど、どこに何を配置するかは重要なのです。間違った配置をしてしまうと違う意味で伝わってしまったり、最悪の場合そもそも意味を成さなかったりしてしまうのです。
自分の気持ちを正しく伝えるためには、基礎的な文法な理解が必要です。助動詞や前置詞など、文法の理解がなければ正しい意味を伝えられない場合もあるので、文法の基礎をマスターしておきましょう。
変換するスキル
「単語や文法は知っているのに、英語を口に出すことができない…」「日本語は思いつくのに英語が出てこない…」という方も少なくありません。この理由には、変換するスキルが不足していることが挙げられます。
伝えたい内容が頭の中に思いついているのに、英語が出てこないというのは、思っていることを英語に直すことができていないということです。英語を話す前に、英単語や英文法の知識を使って、伝えたい内容を英語に直す練習をする必要があります。この練習を繰り返すことで日本語から英語へ変換するスピードが上がってきます。
伝わる発音とリズム
英語と日本語の音にはたくさんの違いがあり、英語のネイティブスピーカーに自分の気持ちを伝えるには英語の音のストライクゾーンを知っておくことが大切です。ノンネイティブは、ネイティブスピーカーの発音を完璧にできるようになる必要はありません。むしろ、それぞれの国の訛りがあるからいいのです。
ただ、相手に伝わりやすい英語の音やリズムは存在します。相手が理解しやすいように、ストライクゾーンをとらえた発音やリズムを意識するだけで伝わりやすさはかなり変わります。
自分の気持ちを正確に伝えるには、発音やリズムも大切なのです。英語独自のリズムやイントネーション、発声方法、音声変化を練習することで、さらに正確な英語を伝えることができます。
恥じない気持ち
英語のスピーキングが苦手な方の中には、英語に対して恥じらいを抱いている方も多いのではないでしょうか。「間違っていたらどうしよう…」「発音はあっているかな?」などと不安な気持ちが恥じらいとなり、なかなか発言できないという方も少なくありません。
しかし、スピーキング力を高めるためには恥じない気持ちを持つことが大切です。完璧主義を捨てることで、積極的に英語を話せるようになります。
【レベル別】英語のスピーキングの練習方法|初級者編
スピーキング力を向上するには、自分にあった練習方法を行うのが大切です。そもそもスピーキングの練習を始める以前にビジネス英語であればTOEIC600点は欲しいところです。もし600点未満なのであれば、まずはしっかり土台を固めることに集中しましょう。あくまで目安ですので必ずしもTOEICのスコアだけが今の英語力を測る基準ではありませんので、ご自身の現状を客観的に分析してみてください。
初級者向けのスピーキング向上のための練習には、以下の3つが挙げられます。
- 語彙力を増やす
- 短い英文を書いてみる
- 英語の文章を音読する
語彙力を増やす
スピーキング力を向上するには、語彙力が欠かせません。最低でも、英単語は4,000~5,000語は覚えておきたいところです。意味だけでなく、正しい音を理解することも大切です。
たとえば英語の「work」と「walk」は、ローマ字読みすると「ウォーク」と「ワーク」になりますが、実際の発音は正反対の「ワーク」と「ウォーク」です。発音が違うと意味が違って伝わるため、意味と合わせて発音も覚えましょう。
短い英文を書いてみる
初級者の段階では、口に出す前に英語の文を書いてみることをおすすめします。この練習をすることによって、日本語を英語に直す変換能力が鍛えれ、スムーズに英語が出てくるようになるからです。日本語の文を英文に直す練習は非常に効果的ですが、自由英作は少しハードルが上がってしまうので、和文英訳で短い英文を書く練習をしてみましょう。
中学生~高校基礎レベルの英作文の問題集などを使ってみると良いでしょう。
英語の文章を音読する
英語初心者の方は、まずは英語を口に出すことから慣れましょう。音読には、文章を読むリーディング力と声に出して読むスピーキング力のどちらも向上させる効果があります。
最初はたどたどしくても、音読を繰り返すことで英語を口に出すのに慣れていき、苦手意識や恥じらいが払拭されます。
【レベル別】英語のスピーキングの練習方法|中級者編
TOEIC700点〜800点くらいの方であれば、中級レベルの練習を実施してみましょう。中級者の方がスピーキング力を高めるには、以下の練習方法を行いましょう。
- シャドーイングを練習する
- 発音練習を行う
- 英語の文章を音読する
シャドーイングを練習する
シャドーイングとは、流れる英語に合わせてスピーキングの方法や発音を真似するトレーニング方法です。一文ごとにリピートするわけではなく、聞こえてくる英語を1〜2語後にシャドー(影)のように追いかけながら発音します。
シャドーイングを練習することで英語独自の音やリズム、イントネーションを理解でき、スピーキング力が向上します。
発音練習を行う
英語には日本語にはない音があり、正しい音を発音しないと意味が伝わらないこともあります。
「Let it go(=レリゴー)」「Could you(=クッドュー)」など、単語の配置によって音が変化するのも英語の特徴です。これらの音声変化を意識して英語の音を発音する練習を行いましょう。
英語の文章を音読する
初級者の練習同様、英語の文章の音読は効果的です。アウトプット力を高めるためには、実際に英語を口に出して練習するのがおすすめです。今日起きたことや明日の目標などを日記で書いて、それを音読してみるのもいいでしょう。自分の気持ちを伝える練習にもなります。
同じ文章を何度か音読して、覚えたら何も見ずに口に出してみるのもスピーキング練習に効果的です。
【レベル別】英語のスピーキングの練習方法|上級者編
TOEIC800点以上の英語上級者には、以下の2つのスピーキング練習法がおすすめです。
- 英語で独り言を言う
- 英語で会話する
英語で独り言を言う
スピーキングに必要なアウトプットを向上するのにおすすめの練習法は、英語の独り言です。「Today I have to go to the office by 8 a.m.」「It’s the best movie I’ve seen this year!」など自分の思いや考えを英語にすることで、アウトプットスキルが高まりスピーキング力が向上します。
いつでもどこでも簡単に練習することができるので、継続しやすいのもおすすめしたい理由のひとつです。
英語で会話する
上級者の場合、実際に英会話スクールなどを利用して英語で会話をすることも効果的なスピーキングの練習方法です。英語でのアウトプットに慣れることができ、瞬発力や恥じない気持ちも身につきます。
話し相手は、英語のネイティブスピーカーと日本人は最初は避けてください。フィリピン人、ドイツ人、サウジアラビア人など英語が母語ではない人たちと英会話することで、国際英語の本当の姿が見えてきます。
まとめ
英語のスピーキング力を高めるには、語彙力やアウトプットスキルなど5つのスキルが求められます。それらのスキルを段階的に習得するには、今回紹介したレベル別の練習方法を実践しましょう。自分にあった練習法を行うことで、効率的にスピーキング力を高めることができます。
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